ロボット

ロボットに関する記事を読んでいたら,急に手塚治虫鉄腕アトムが読みたくなった.今でこそアトムは永遠のヒーローのような扱いになっているが,その誕生秘話は切ないものだ.
天馬博士(アトムの生みの親)には息子トビちゃんがいた.しかしトビちゃんは交通事故で死んでしまう.悲しみの末,天馬博士はトビちゃんを模したロボット(アトム)を作るのである.
そのロボットは「(肉体的に)成長しない」という致命的な欠点を持っており,それがもとで天馬博士に捨てられてしまう.
手塚治虫のマンガにはこういった「成長しない・できない子供」がたびたび登場する.ブラックジャックピノコ(実際は大人の女性だが)が良い例だ.天馬博士,ブラックジャックがそれぞれ自ら作った子供に対し,愛情を表現するだけでなく,何かしらむなしさを感じていると思われるシーンがちりばめられている.
私たちはAIBOのようなペットロボットに対し,愛着や愛情というものを感じることができるのだろうか.「お手」をおぼえるといったソフトウェア的(肉体と対比した場合の精神)な成長だけではすぐに飽きてしまうのではないか.かといって,物理的に成長させるためにはどうすりゃいいんだろう.ハードウェア的に改造パーツを沢山用意しておくというくらいしか思いつかないな.